西洋菓子店プティ・フール感想

フランス仕込みのパティシエ主人公亜樹と、プティ・フールのお客さんたちの成長物語。読んでドラマになりそうな話だなと思いました。舞台が西洋菓子店なのでおいしそうなお菓子の描写がたくさん出てきます。亜樹のおじいちゃんが作るのは昔ながらのショートケーキやシュークリーム。亜樹が作るのは少々尖った手加減のないお菓子。「プロフィットロール」とか「ピーチ・メルバ」「イル・フロッタント」「サヴァラン」「パテ・オ・プリュンヌ」ひとつも知っているものがなくてグーグルで画像検索しました。

本の装丁も美しかった。でも話の内容はあまり爽やかではなく、グロテスクなところもありました。ちょっとドロドロしたところのあるお話が6編構成になっています。全ての話が恋愛か結婚に関することで、しかも結婚しないのはよくないという結論なのでちょっとがっかりしてしまいました。この本はまさに亜樹のお菓子みたいな本でした。きっと独り善がりなところを直そうという話だから独り善がりな私は耳が痛かったです。読み応えのある本でした。

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